コンクリの
  割れ目に夏の
   花一輪  木漏れ日の
  ネットにゴーヤ
  すずなりに  秋晴れの
  街に響きて
  時の鐘  柿の色
  見ては食べごろ
  まだかいな  秋の夜に
  良縁祈願
  行灯と 千両や
 鳥のさえずり
  窓の外 霜柱
 朝日を受けて
  眩しかな




 つゆ空に
  メドーセージの
  花ひらく  晩春に
  チェリーセージの
  香り立つ  さあコンペ
  ゴルフ気分も
  さくら色  宵やみに
  輝きはなつ
   さくらいろ  朱と白の
  輝き映す
   町あかり   よこはまの
  夕日に映える
   富士の山  澄み渡る
  夜空に浮かぶ
   丸の内  暮れ六つに
  響き渡りて
   時の鐘  囃子の音
  秋の川越
   絢欄に  634立つ
  秋の浅草
   人力車  




 川越に
  黒漆喰と
   和服あり   夏空の
  街にとどろく
   火縄銃  夏の夜の
  粋な光に
   いやされて  キビタキと
 野鳥の森で
 めぐりあい    隅田川
 夜の光りに
 酔いしれて    不忍に
 春の香近し
 ゆりかもめ    陽光を
  浴びてうとうと
   夢の中    庭先に 
 雪解けの朝 
 メジロくん  光都から
  絆の光り
   未来にも    晩秋の 
 朝日をあびて 
 香り立つ




 黄葉も 
 過ぎて白樺 
 小路かな   さわやかな 
 天空に向かい 
 六三四立つ   千日紅 
 花の香誘う 
 蝶の舞い   カイツブリ 
 親子のいこい 
 ハスの葉に   ただよいし 
 ちょうちょにも 
 ハーブの香   バラの香に 
 早朝の庭 
 はればれと   ハナミズキ
 朝日をあびて 
 はじけそう   花びらの
 春の香匂う 
 小路かな   花梅の
 蜜の甘さに 
 目を丸く   花々の
 香りただよう 
 湖畔かな






 庭先に 
 丸い目をした 
 渡り鳥   秋晴れの
 川越まつり
 絢爛に  やぶさめの
 馬の背姿 
 勇壮に  八ヶ岳
 美し森の 
 秋空に  カラマツの 
 高原の秋
 黄金色  秋の空
 赤色染まる 
 八ヶ岳  青空に
 鈴の音高く
 晴れ姿     夏の夜の
 神社の森に
 ひびく音  お手玉の
 音もかろやか
 じゅずごかな  みつばちに   
 今年も匂う   
 夏の花     


  夏の日の
 大輪の花
 あざやかに     おだやかに
 見守る姿
 地蔵さん     今年こそ
 空中スイカ
 我が家にも  どこまでも
 真っ赤に咲いた
 彼岸花  足先の
 人形も楽し
 足おどり     湯けむりの   
 ただよう香り
 温泉に  冬の瀬に
 川面を見つめ   
 なに思う  秋の香の 
 そよぐコスモス
 赤とんぼ  天空の
  見守る塔も
   はや461  春の香の
  さくらに憩う
   すずめかな

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