老袋の弓取り式
(埼玉県の無形民族文化財)
老袋の弓取り式は、毎年2月11日に川越市下老袋の氷川神社で行われる民族行事で、 上老袋、中老袋、下老袋、東本宿の氷川神社の氏子により行われます。 行事は、下老袋を中心に東本宿が賛同する甘酒をかく地区と、中老袋を中心に 上老袋が賛同する、豆腐田楽を調製する2つの地区に分かれて行われます。 甘酒、田楽、弓、矢、的を担いだ行列を氏子総代が迎え、神前に供えられ、 祭典が執行されます。 行事の中心となるのは、弓を射る5名のユミトリと矢をユミトリに渡す5名のユミトリッコで、 ユミトリは矢を3本づつ3回射て天候を占い、その年の五穀豊穣を願います。 平成のはじめの頃には6ヶ月の赤ちゃんユミトリッコもいたそうです。 1回目が春、2回目が夏、3回目は秋の矢で、矢が的の黒い部分に多く当った年は雨が多く、 白い部分に多く当った時は晴れが多いとされています。 前者の場合は、サトイモ、陸稲などの作付けを多くし、後者の場合は大豆の作付けを多く したそうです。 《参考資料》 平成21年度野外博物館教室パンフ |
弓取り式の”マト”の準備中。
田楽の串の長さと数は、平年は1尺2寸(1組12本)、うるう年は1尺3寸(1組13本)。
甘酒、田楽、弓、矢、的を担いだ行列
甘酒 田楽
矢を全て射終わり今年の天候を占う。
今年のユミトリッコ。
甘酒を振舞っているところ。
特別に大きな”大福”を振舞っていました。